【注意】危険なキイロスズメバチ(ケブカスズメバチ)の見分け方と対策
投稿日:2024年4月1日
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「キイロスズメバチってどんなハチなの?」
「他のハチとどうやって見分ければいいの…?」
被害件数が最も多い!キイロスズメバチについてご紹介いたします!
キイロスズメバチは、私たちが生活する都市部での生息数が急増しているハチです。
攻撃的で巣に対する警戒心も強いため、毎年発生する刺傷被害のほとんどがキイロスズメバチによるものとされています。
巣は巨大な縦長ボール型で、軒下・樹木の枝・ゴミ箱の中などさまざまな場所に作ることができるんですよ。
そんなキイロスズメバチは全身がオレンジっぽい黄色をしており、黒い背中にオレンジ色の模様がある点が特徴的です。
「見かけたのは本当にキイロスズメバチなのかな…?」と気になる方は、この記事でご紹介している画像付きの詳しい見分け方をご確認くださいね。
本文中ではさらに、見間違えやすいアシナガバチとの見分け方、キイロスズメバチの生態や刺されないための対策法についてもお伝えします。
ぜひ最後まで確認して、厄介なキイロスズメバチの被害を未然に防ぐ方法を身につけましょう!
それではまいります!
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キイロスズメバチは背中の模様で見分ける
キイロスズメバチと他種のスズメバチを見分けるポイントは、背中にある模様です。
ほとんどのスズメバチは背中が黒一色ですが、キイロスズメバチは背中の一部、とくに翅の付け根にオレンジ色の模様があります。
また、体の大きさが他のスズメバチと比べると小さいため、サイズによっても見分けることが可能です。
女王バチは2.5〜2.8cm、働きバチは1.7〜2.4cmしかなく、スズメバチの中でも最大級のオオスズメバチに比べるとおよそ1〜2cmほど小さいんですよ。
そっくり?アシナガバチとの違い
キイロスズメバチとアシナガバチは見た目がそっくりで、見間違えることが多いんです。
とくに下に示すキアシナガバチにはよく似ていて、働きバチの大きさや背中に模様がある点も共通しています。
キイロスズメバチとキアシナガバチを見分けるポイントは、次の3つです。
ポイント | キイロスズメバチ | キアシナガバチ |
体の色 | 赤みがかった黄色 オレンジ色に近い |
黄色 |
飛び方 | 素早く、直線的に飛ぶ | 後ろ足をだらりとさげ、フラフラと飛ぶ |
巣の形状 | 大きいボール型 | シャワーヘッド型 |
とくに巣の形状には違いが出ます。
キイロスズメバチの巣は巨大な縦長のボール型であるのに対し、キアシナガバチの巣はシャワーヘッドのような形状をしています。
どちらのハチであっても、巣がある場合には一刻も早く専門業者に駆除を依頼することをオススメいたします。
キイロスズメバチの特徴〜被害が最も多いスズメバチ〜
キイロスズメバチの基本的な生態についてみていきましょう。
和名 | キイロスズメバチ(ケブカスズメバチ) |
学名 | Vespa simillima xanthoptera |
英名 | Japanese yellow hornet |
原産地 | 日本 |
日本での分布 | 北海道(ケブカスズメバチ)、本州、四国、九州、対馬、種子島、屋久島 |
見た目の特徴 | ・全体的にオレンジ色っぽい ・目の周り:黒っぽい ・背中:オレンジ色の模様あり |
キイロスズメバチは、生息する地域によって呼び方が変わります。
北海道ではケブカスズメバチ、本州以南ではキイロスズメバチと呼ばれているんですよ。
そのため、基本的には同じ種類だと思っていて問題ありません!
ケブカの別名の通り、キイロスズメバチは全身に細かい毛が生えており、オレンジ色っぽい見た目をしています。
危険性はオオスズメバチに次いで高い
キイロスズメバチは非常に攻撃的で、その危険性は最強とも評されるオオスズメバチに匹敵するほどです。
とくに巣に対する警戒心が強く、攻撃性がピークに達する9月〜10月ごろになると、10メートル以内に近づいた敵に対しては大量の働きバチが容赦なく攻撃してきます。
後ほど営巣場所について詳しくご説明いたしますが、キイロスズメバチは私たちが生活する都市部のような環境であっても巣を作ることができるハチです。
そのため自然部に生息するオオスズメバチに比べて、遭遇する可能性が非常に高いんですよ。
毒のうにある毒の量は0.4mgとオオスズメバチの1.1mgに次いで多いため、刺されたときの症状も深刻になってしまいます。
活動時期は3月末から11月まで
キイロスズメバチは他種のスズメバチに比べて、活動期間が長いハチです。
多くのスズメバチが4月〜11月ごろまで活動するのに対し、キイロスズメバチは早いと3月末ごろから11月まで活動することもあります。
キイロスズメバチの一生をお伝えすると、まず冬眠から目覚めた女王バチは4月〜5月ごろに巣作りを開始。
6月〜8月ごろになると働きバチが成長し、数も増えはじめます。
働きバチの数は最大で1,000匹以上にも及ぶため、巣が手狭になったキイロスズメバチはこの時期になると、より広い場所を求めて巣の引越しを行うことがあるんです。
9月に生まれるオスバチと新女王バチは、やがて他巣のキイロスズメバチと交尾を行います。
本格的な冬に入る11月〜12月になると働きバチと旧女王バチ、交尾を終えたオスバチは死んでしまい、新女王バチのみが朽木の中などで越冬するんです。
幅広い食性
キイロスズメバチはエサにこだわりがなく、なんでも食べてしまいます。
たとえば次のようなものです。
- 昆虫や幼虫
- 樹液や花、果実の蜜
- 捨てられた魚などのゴミ
- 空き缶に残ったジュース、清涼飲料水
昆虫を狩る技術も高く、飛んでいるミツバチやハエを空中で待ち構え(ホバリング)、そのまま捕まえるといったこともできます。
キイロスズメバチの巣
キイロスズメバチの巣の大きさはスズメバチの中でも最大クラスで、縦長ボール型かつ木目のようなマーブル模様をしています。
巣は軒下や樹木の枝などの比較的見つけやすい場所だけでなく、床下や屋根裏などの狭い空間にも作られます。看板やゴミ箱の中にも作るなど、営巣場所は幅広いんです。
家の周囲でよくキイロスズメバチを見かけるという方は、近くに巣を作られている可能性が高いでしょう。
「もしかしたら巣ができているのかも…」と不安な方は、このあと詳しくご紹介するキイロスズメバチの巣の特徴や、営巣場所についてご確認くださいね。
巣は縦長でボール型
こちらは巨大なキイロスズメバチの巣です。
キレイな丸型ではなく、下方向に大きくなった縦長の形状をしています。
違いとしては、モンスズメバチの巣は下側が大きく空いています。
巣の内部は、巣盤と呼ばれる板がいくつも重なった複層構造。
巣盤上には、幼虫が一匹ずつ過ごす部屋(育房)がびっしりと詰まっています。
巣の大きさは他のスズメバチと比べてケタ違いに大きく、最大で直径1メートルほどまでに達することも。
この大きさになると10キロ近い重さになり、6枚の巣盤に1万もの育房ができていることもあるんですよ。
働きバチの数が多いため、短い期間であっという間に大きくなるんです。
さまざまな場所に巣を作る
スズメバチはふつう、種類ごとに特徴的な営巣場所をもちます。
たとえばオオスズメバチは土の中などの閉鎖空間に巣を作り、コガタスズメバチは軒下などの開放的な場所に巣を作ることがほとんどです。
しかし、キイロスズメバチは閉鎖的・開放的とわずに巣を作ります。
巣を作られた実例があるのは、以下のような場所です。
■閉鎖的な場所
- 木のうろの中
- 床下
- 屋根裏
- 壁の隙間
- 戸袋の中
- パイプの中
こちらは屋根裏に作られた巣の様子。
実家の屋根裏に大物のキイロスズメバチの巣が。
— 西予苔園 Yuki Kokemizawa (@seiyokoke) October 15, 2021
縦は1mくらいあります。
屋根の壁にスズメバチがビッシリ張り付いていたので気付きました。外から見たら数百匹は出入りしてます。
なにもしなければ害は無いかと思いますが人の出入りもあるし万が一刺されても危険なのでどう処理しようかな。 pic.twitter.com/nVJtkQPYvk
■開放的な場所
- 軒下
- 家の窓枠やサッシ
- 樹木の枝
実際に軒下に巣を作られた様子がこちら。
キイロスズメバチの巣が出来てた
— Yuki@現在釣禁中 (@Angleryuu_66) March 26, 2016
夏までにとらなあかんなー笑 pic.twitter.com/f7geQ4GbHV
そのほか、橋の下や看板・ゴミ箱の中・放置した廃材やダンボールの隙間・トンネルの天井など、人工的な場所にも巣を作るんです。
6月〜8月ごろに巣を引っ越す
キイロスズメバチは6月〜8月ごろになると、巣の引越しを行うことがあります。
冬眠から目覚めた女王バチが初期に巣を作った閉鎖的な場所から、より広い空間を求めて開放的な場所へ移動するのです。
移動距離は数10m程度とされていますが、長いと100m以上離れた場所に引っ越すことも。
引越し後の旧巣では巣の増築作業が不要になるので、働きバチは子育てに専念できます。
その間に引越し先の巣では集中的な巣作りができるため、育児と快適な空間づくりを両立できるんですね。
外敵に見つかる危険がありながらも、多くの子孫を残すために引越しを行うんですよ。
引越し先での巣作りは大量の働きバチが行うため、「いきなり大きな巣ができていた!」と驚いてしまうことがよくあります。
自力での駆除は大変危険なので、見つけたら専門業者に駆除を依頼しましょう!
実は引越し先の巣を駆除しても、古い巣が残っている限り再び巣を作られてしまう可能性が高いんです。
古い巣は人目につきにくい場所にあることが多いため、発見が難しいんですよね。
しかし業者に駆除を依頼すれば、古巣も見逃すことなく発見・駆除してくれるため、再発の心配もなく安心なんですよ。
ここまで、キイロスズメバチの生態や巣の特徴についてお伝えしてきました。
重要なポイントを振り返りましょう。
- 攻撃性が高く、巣に対する警戒心も高いため非常に危険
- 昆虫からゴミまで、幅広くエサにする
- 場所を選ばずに巨大な巣を作り、大量の働きバチによって巣の引越しも行う
キイロスズメバチの危険性について、十分知ることができたのはないでしょうか。
そんな危険なキイロスズメバチは私たちの生活圏に多く生息しているため、刺される可能性が非常に高いスズメバチなんですよ。
【警戒】都市部でキイロスズメバチの被害が増加している3つの理由
森林などの自然部で見かけることが多いイメージのあるスズメバチですが、キイロスズメバチはなぜ都市部で多く生息しているのでしょうか?
その理由は大きく次の3つです。
- なんでもエサにする食性があるから
- 幅広い営巣場所をもつから
- 天敵であるオオスズメバチが都市部には少ないから
それぞれについて詳しく解説いたします!
①なんでもエサにする食性
キイロスズメバチは公園に自生するヤブガラシなどの花の蜜や、クヌギの木の樹液をエサにします。
他にも捨てられた魚などのゴミや缶に残ったジュースなどもエサにしてしまうため、飲食店などが多い都市部はまさにうってつけの場所なんです。
ゴミに集まるハエなどの昆虫も空中で捕まえてエサにするんですよ。
②幅広い営巣場所をもつ
床下や屋根裏、軒下や樹木の枝など…どんな場所にでもキイロスズメバチは巣を作ることができます。
さらに橋の下などの材質がコンクリートの場所であったり、ゴミ箱の中といったプラスチックの表面にも営巣できるため、巣作りの場所に困ることがありません。
初期は見つかりにくい閉鎖的な場所に巣を作るため、外敵に見つかる危険性も少ないんです。
6月〜8月ごろになると広い場所へ巣を引っ越し、キイロスズメバチはどんどん数を増やしていくんですよ。
③天敵であるオオスズメバチの不在
オオスズメバチはエサが採れにくくなる秋ごろになると、集団になって他種のスズメバチの巣を襲うようになります。
もちろんキイロスズメバチも被害の対象であるため、この時期は天敵であるオオスズメバチの襲撃を強く警戒しているんです。
しかしオオスズメバチは土の中や木のうろなどの自然部に巣を作るため、都市部で見かけることはほとんどありません。
そのため、キイロスズメバチは天敵に襲われる心配のない都市部へと積極的に進出しているのです。
以上3つの理由から、キイロスズメバチの脅威は私たちの身近まで迫ってきているんです。
キイロスズメバチに刺されないために、最後に次の3つについて確認しましょう!
- 刺されないための対策
- 刺されたときの応急処置
- 巣を見つけたときに安全に駆除する方法
キイロスズメバチに刺されないために
私たちの身の回りに潜むキイロスズメバチに刺されないために、この後ご紹介する対策法をしっかり身につけてくださいね!
刺されないためのポイント3つ
キイロスズメバチは警戒心・攻撃性がトップクラスに高いスズメバチ。
少しでも自分自身や巣に危険が迫ると、攻撃態勢に移ります。
そのため、刺されないためには何よりも刺激しないことが大切です。
具体的には、次の3つのポイントを意識しましょう。
- 刺激を与えない服装、匂いを心がける
- 巣に近づいたり、振動を与えない
- 近づいてきても手で追い払ったりせず、静かにその場を離れる
刺激を与えてしまう服装とは、黒っぽいもの、ひらひらと動いてしまうものが当てはまります。
また香水や整髪料などの強い匂いはキイロスズメバチを興奮させてしまうため、身に付けるのは避けましょう。
刺されたときの応急処置
万が一キイロスズメバチに刺されてしまったときは、まずはその場から離れて安全を確保してください!
毒の量がオオスズメバチに次いで多いため、刺されると腫れや強い痛み、深刻な場合には呼吸困難などの全身症状が出る可能性があるんです。
刺されてすぐに症状が出なくても、安全のために以下の手順に従って応急処置を行いましょう。
- 刺された箇所を水で洗い流す
- 針が残っている場合は爪で弾き飛ばす
- 指や爪で摘んで、毒を絞り出す
- 氷や濡らしたタオルをあて、冷やす
毒を絞り出す際は、ポイズンリムーバーがあるとより確実ですよ。
また、スズメバチの毒に有効なステロイド軟膏を塗ると症状を抑えることもできます。
ただし、これらはあくまでその場しのぎの応急処置。
処置後はすぐに病院にいきましょう。
巣が小さいうちに駆除の依頼を
スズメバチに刺されないための対策法や応急処置についてご紹介しましたが、最も効果的な対策は巣を見つけ次第すぐに駆除してしまうことです。
ただし、自力での駆除は危険が伴うためオススメできません。
スズメバチ駆除の専門業者におまかせしてしまいましょう。
「業者に依頼したことがないから、どんな流れで駆除してくれるのかわからない…」という方もいらっしゃるかもしれませんね。
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※同じ場所に同じ女王バチが巣を作った場合
ぜひ、みんなのハチ駆除屋さんへのご依頼を検討してみてくださいね!
まとめ
いかがでしたか?
最後に、この記事のポイントをあらためてお伝えいたします
- キイロスズメバチは都市部に生息域を拡げており、多くの刺傷被害をもたらす危険なハチ
- キイロスズメバチを見分ける際は、黒い背中にあるオレンジ色の模様をチェック
- 巣には木目のような模様があり、巨大な縦長のボール型
私たちが生活しているすぐそばで、巣を作っているキイロスズメバチ。
うっかり巣に近づいてしまうと、中から現れた大量の働きバチに襲われてしまう可能性があります。
決して自力で駆除しようとせず、巣を見つけたら一刻も早く専門業者に駆除を依頼してくださいね!
それでは!
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