【世界最大】オオスズメバチの見分け方は?生態や危険性について解説
投稿日:2021年10月15日
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「とても大きいスズメバチを見つけた!もしかしてオオスズメバチ?」
「オオスズメバチってどれくらい危険なの?」
オオスズメバチは、世界最大のスズメバチなんですよ!
オオスズメバチの女王バチの体長は4.0〜4.5cmほどと、およそ成人男性の親指と同じくらいの大きさ。
働きバチも2.7〜3.8cmと大型で、他のスズメバチと比べて1.0cm以上大きいこともあるんです。
そのためオオスズメバチを見分ける際には、オレンジ色の特徴的な見た目はもちろん、サイズの大きさにも注目しましょう。
さらにオオスズメバチは攻撃性が高く、毒の量も多いことから昆虫界最強とも言われます。
万が一遭遇しても決して手で追い払ったりせず、低い姿勢でゆっくりとその場を離れてくださいね。
本文中ではオオスズメバチの生態や他種のスズメバチとの見分け方、オオスズメバチがもたらす深刻な被害についてなど、さまざまな情報をお伝えいたします。
この記事を読み終わる頃には、オオスズメバチがどのようなハチか十分に理解できていることでしょう。
その上で、刺されないための予防法や、巣を駆除するためにとるべき行動が身についているはずですよ。
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オオスズメバチの特徴と生態
まずはオオスズメバチの原産地や見た目の特徴など、基本的な情報について確認しましょう。
和名 | オオスズメバチ |
学名 | 原名亜種:Vespa mandarinia Smith 日本亜種:Vespa mandarinia japonica Radoszkowski |
英名 | Asian giant hornet/Japanese giant hornet |
原産地 | 原名亜種:中国(浙江省寧波) 日本亜種:日本(詳細な産地は不明) |
日本での分布 | 北海道~九州、対馬、種子島、屋久島 |
見た目の特徴 | ・大きいアゴ ・胸:黒っぽい ・頭、腹:オレンジっぽい ・背中:模様あり |
日本では北海道から九州、南限は種子島、屋久島までと幅広く生息しているスズメバチですよ。
他種のスズメバチとは大きさで見分ける
「見かけたハチは本当にオオスズメバチなのかな?」と気になっている方もいらっしゃいますよね。
オオスズメバチと他種のスズメバチを見分けるポイントは、ずばり「大きさ」です。
以下の表に、日本に生息する主なスズメバチ9種の大きさをまとめてみました。
スズメバチの種類 | 女王バチ | 働きバチ |
オオスズメバチ | 4.0〜4.5cm | 2.7〜3.8cm |
キイロスズメバチ | 2.5〜2.8cm | 1.7〜2.4cm |
モンスズメバチ | 2.8〜3.0cm | 2.1〜2.8cm |
チャイロスズメバチ | 2.9cm前後 | 1.7〜2.4cm |
コガタスズメバチ | 2.5〜2.9cm | 2.1〜2.7cm |
ヒメスズメバチ | 2.4〜3.7cm | 2.4〜3.7cm |
ツマグロスズメバチ | 2.5〜2.8cm | 2.0〜2.2cm |
ツマアカスズメバチ | 2.6〜3.0cm | 2.0〜2.4cm |
クロスズメバチ | 1.5cm前後 | 1.0〜1.2cm |
比べてみると、オオスズメバチの大きさがはっきりとわかりますね…!
参考:中国の昆虫専門家、体長6センチの巨大スズメバチを発見 AFPBB News
他種のスズメバチはもちろん、女王バチか?働きバチか?見分けたいときにも大きさの違いを確認してみましょう。
女王バチに比べて、働きバチはお腹がほっそりとしているのも特徴的ですよ。
また、コガタスズメバチはオオスズメバチと見た目がそっくりなため、見間違えることが多いんです。
1cm以上異なる体の大きさでも区別できますが、顔の中央部分にある「頭楯」の形にも違いがあります。
オオスズメバチは頭楯にある突起が2つに対して、コガタスズメバチは3つに分かれているんですよ。
生活史:4月〜11月に活動、秋には働きバチが凶暴に
オオスズメバチが生まれてからその生涯を終えるまでを、以下の表にまとめました。
時期 | 活動内容 |
4月 | 女王バチが冬眠から目覚め、活動がはじまる |
5月 | 女王バチが一匹で巣作りをはじめ、エサ集めや育児をする |
6月〜8月 | 働きバチが成長し、巣作りやエサ集めを行う |
9月〜10月 | 働きバチの数が増え、攻撃性もピークになる 新女王バチとオスバチが生まれる |
11月 | 旧女王バチと働きバチは活動を終える オスバチは交尾を繰り返したのちに死亡し、新女王バチのみが越冬する |
オオスズメバチが活動するのは4月〜11月。
冬眠から目覚めた女王バチは、働きバチが生まれる夏ごろまでは一匹で巣作りや育児を行います。
この時期の女王バチは人を刺すことはほとんどなく、巣の存続を第一に行動しているんです。
9月〜10月の秋ごろになると、成長した働きバチの攻撃性がピークに達します。
そのため、毎年刺傷被害が増加する危険な時期なんです。
秋は子孫を残すという重要な役割をもった新女王バチとオスバチが生まれるため、働きバチは外敵から巣を守ろうと警戒心を強めます。
さらに、気温が下がる影響でエサとなる昆虫や花の蜜などが採れにくくなってしまうこともあって、働きバチはどんどん凶暴化していくのです。
うっかり巣に近づかないように、オオスズメバチの営巣場所を確認しておきましょう!
営巣場所は土の中
オオスズメバチの巣は、以下のような閉鎖的な空間に作られます。
- 土の中
- 木の根本や樹洞部分
- 家の壁の間
- 床下
- 屋根裏
上記の中でもとくに、見つけにくい土の中に巣を作ることが多いんです。
そのため巣があることに気がつかず近くを歩いてしまい、襲われてしまった…という被害がよくあります。
オオスズメバチの巣はとても大きく、最大で幅が80cmを超えるものもあるほどです。
巣の内部は複数の層で構成されており、巣盤と呼ばれる巣穴が集まった板が4〜12層ほど重なってできています。
形状は釣鐘状で底が抜けており、波状のマーブル模様がある点も特徴的ですよ。
幼虫と成虫で異なる食性をもつ
オオスズメバチのエサは幼虫と成虫で異なり、それぞれ以下のものを好んで食べます。
- 幼虫:働きバチが集めた昆虫や芋虫など
- 成虫:幼虫の唾液腺から分泌される栄養液、広葉樹の樹液、熟した果物や花の蜜など
幼虫は働きバチが捕まえてきたカミキリムシやコガネムシなどの昆虫や、他種のハチの幼虫などを食べるんです。
これらのエサは働き蜂が肉団子状にしたのちに、さらに細かくしてから幼虫に与えています。
幼虫はエサをもらったお返しのように、自らの唾液腺から栄養液を分泌。
成虫はこの液を主食として摂取し、生きていくのです。
また、成虫は栄養液の他にも炭水化物源として樹液、果実や花の蜜などを好んでエサにします。
オオスズメバチも出てきてますねー✨
— 花KuWa (@KuWa86339847) May 2, 2021
樹液が出てるのは確定😆
さすがにこの上の捲れを覗くことは出来なかったけど💦
この木は期待できるかな?
夜来てみますかね🤔 pic.twitter.com/Sdbp6fIRbf
このように、樹液の豊富な場所には同巣・他巣にかかわらず多くの働きバチが集まります。
その結果、エサ場の確保をめぐって働きバチ同士の激しい戦いが生まれるのです。
エサ場に近付いてきた人間を排除しようと攻撃してくるため、決して近付いてはいけませんよ!
食用としてのオオスズメバチ
オオスズメバチは、九州・四国・東北の山間部で食用として愛されている一面もあります。
成虫はそのまま焼酎や蜂蜜に漬け、精力増強などの効果が見込める商品として製造、販売されています。
幼虫は甘辛く煮たり揚げたりするなど、さまざまな調理方法で食されているんですよ。
昆虫界最強!オオスズメバチの危険性
ここからは、オオスズメバチの危険性についてさらに詳しくお伝えいたします。
大アゴで噛みつき、毒針を何度も刺してくる
オオスズメバチが攻撃の際使用するのは、大きく発達した大アゴ。
昆虫を襲うときは、その大アゴで胴体を噛み切ってしまいます。
とくに9月〜10月の秋ごろに攻撃性がピークに達したオオスズメバチは、集団になって他種のスズメバチやミツバチの巣を襲い、さなぎや幼虫を持ち帰ってしまうんです。
人間を攻撃するときは、足でしっかりと挟んでから大アゴで強く噛みついたのちに、毒針を何度も刺してきます。
凶暴になる時期を除けば、オオスズメバチが人間をむやみやたらに襲うことはほとんどありません。
攻撃の前には相手の周りを飛び回る警戒行動や、大アゴを「カチカチ」と鳴らす威嚇行動をして攻撃のサインを出しているんですよ。
離れずにいると、オオスズメバチによる攻撃がはじまります。
針から散布される毒液の中には警報フェロモンが含まれており、そのニオイを感じ取った大量の働きバチが一斉に襲ってくるんです。
毒性が強く、刺されたときの症状は深刻
オオスズメバチの毒の量は他種のスズメバチに比べて多く、スズメバチの中で唯一「マンダラトキシン」という神経系に作用する成分が毒の中に含まれています。
刺されてしまうと、こちらの方のように腫れや赤み、強い痛みといった症状が出てしまいます。
あああ・・・アレなオッサンの巻き添えでオオスズメバチに刺された日だ。
— くさびらじかる (@myco_radical) July 23, 2018
毒物が体に入った感じ、凄かったなぁ・・・。
忘れない。常時警戒。備えよ常に。(2013.07.22撮影) #kinokole pic.twitter.com/YtVWXRacJC
最悪の場合、死にいたる可能性があるほど強い毒をもっています。
刺された場合はポイズンリムーバーなどで毒液を絞り出したあと、流水で洗い流して応急処置を行いましょう。
その後は必ず医師の治療を受けてくださいね。
オオスズメバチにも天敵は存在する
昆虫界最強とも称されるオオスズメバチにとっての天敵は、クマやハチクマと呼ばれる大型の鳥などです。
これらの動物はスズメバチをエサにしてしまうんですよ。
また、ネジレバネやセンチュウなどの寄生虫も天敵の一種であり、寄生されたオオスズメバチは生殖機能を失ったり、巣を乗っ取られることもあるんです。
天敵となる存在を人間がコントロールするのは難しいため、天敵を利用してオオスズメバチを駆除することは不可能に近いでしょう。
オオスズメバチによる被害
オオスズメバチは私たち人間に、数多くの殺傷被害をもたらしています。
他の昆虫たちにも被害を及ぼしており、その影響は生態系にまで及ぶ恐れもあるんです。
そこで次に、オオスズメバチがもたらす被害について、以下の2つにわけてご紹介いたします。
- 人間への被害
- ミツバチへの被害
それぞれの被害について、詳しく見ていきましょう。
人間への被害
山間部などの自然が豊かな場所では、オオスズメバチに刺される被害が多数発生しています。
被害事例を1つご紹介いたしますね。
2016年9月、東京・日野市で課外授業中の児童ら10人がオオスズメバチに襲われる被害が発生しました。
この被害の原因は、学校のすぐ裏の緑地にある倒木の下に巣ができていたこと。
幸いにも症状はいずれも軽傷でしたが、安全が確保されるまで緑地への立ち入りは制限されてしまったそうです。
参考:児童らスズメバチ被害…凶暴”オオ”に注意_日テレNEWS24
オオスズメバチの巣は土中や木の根元などの見つけにくい場所にあるため、知らずのうちに刺激を与えてしまう可能性が非常に高いんです。
そのため、登山などの際は舗装された道から外れないようにしましょう。
また、刺されないためにはオオスズメバチに刺激を与えないことも大切です。
黒い服や強いニオイがするものは身につけず、次の3つのポイントをおさえた行動を心がけてくださいね。
- 大きな声を出したり、いきなり走ったりしない
- 食べ残し・飲み残しをそのままにしない
- もしものときに備え、携帯用の殺虫スプレーを持ち歩く
オオスズメバチが周囲を飛んでいても、手で追い払ったり走って逃げるのは逆効果です。
姿勢を低くし、ゆっくりとその場を離れましょう!
ミツバチへの被害
エサとなる昆虫が減少する秋ごろになると、オオスズメバチがエサを求めてミツバチの巣を襲うことがあります。
その被害は甚大で、ミツバチのコロニーが全滅してしまうことも。
ミツバチはハチミツの生産に加えて、植物の受粉を手助けする役割もあるため、数が減ると養蜂業だけでなく農作物への影響も深刻なんですよ。
もちろん1対1ならばオオスズメバチの圧勝ですが、実はニホンミツバチは仲間同士で協力してオオスズメバチを撃退しているんです。
ニホンミツバチは「蜂球」と呼ばれる方法で、オオスズメバチを撃退しています。
蜂球とは数十匹のニホンミツバチが団子状になってオオスズメバチを取り囲み、羽や体を小刻みに震わせることで蒸し殺すという方法。
蜂球内の温度は、オオスズメバチの致死温度とされる45度以上に達するんです。
実際の蜂球の様子を収めた動画がこちら。
【深刻】アメリカに上陸したオオスズメバチ
アメリカでは、オオスズメバチによるミツバチへの被害が深刻な問題になりつつあります。
オオスズメバチはインドから東アジアにかけて分布していましたが、2019年12月にワシントン州の町にてはじめてオオスズメバチの生息が確認されました。
これまで数匹の捕獲に成功していますが、すでに数千匹ものミツバチが被害にあった養蜂家や、巣を作られてしまった方もいらっしゃるんです…
被害を受けてアメリカでは、オオスズメバチはミツバチを捕食し個体数を激減させる恐れのある危険な生物として、調査・駆除が進められています。
定着を防ぐために、一刻も早い対策が必要になるでしょう。
安全にオオスズメバチを駆除するために
「オオスズメバチってとても危険なハチなんだね…」
ここまでオオスズメバチの生態や被害を詳しくお伝えしたため、その危険性について十分に理解していただけたかと思います。
すでに家の周囲でオオスズメバチが飛んでいる!という方は、一刻も早く駆除を行いその恐怖から解放されたいはず。
そのためには自力で駆除を行うのではなく、スズメバチ駆除の専門業者に依頼するのが最も安全で確実な方法なんです!
自力ではなく業者に駆除を依頼するべき
オオスズメバチは攻撃的で毒も強いため、たとえ小さい巣であっても自力での駆除はオススメできません。
しかし、業者によっては駆除の依頼を断られることがあるんです。
オオスズメバチはその危険性に加えて撤去作業が難しい閉鎖空間に巣を作るため、技術が乏しい業者の場合は対応が難しいんですね。
そこでオススメしたい専門業者は、「みんなのハチ駆除屋さん」です!
その理由は、次の3つの特徴があるため。
- 累計問い合わせ数70,000件以上の実績
- 1週間のアフターフォローつき&再発対策についてもアドバイスしてくれる
- 依頼日当日、夜間でも駆けつけてくれる
オオスズメバチが数匹飛んでいるのを見かけただけ…という状況でも、無料の現地調査で巣が隠れていないか?確認してくれるので安心ですよ。
駆除を依頼して、安心して過ごせる日常を1日でも早く取り戻しましょう!
粘着シートを用いた駆除の効果
オオスズメバチは粘着シートで駆除できる!と耳にしたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
この方法は、設置するだけで駆除できる手軽さから養蜂家の方に多く用いられています。
しかし粘着シートを用いた方法は、たくさんのオオスズメバチを集めてしまうため大変危険な方法でもあるんです。
ハチに慣れていない一般の方は、決して実行してはいけませんよ。
粘着シートでオオスズメバチを駆除できる仕組みは、以下の通りです。
- 粘着シートにオオスズメバチが一匹とまる
- 粘着面から逃げ出せない危機感から、仲間を集める「警報フェロモン」を放出する
- そのフェロモンによって集まったオオスズメバチが、同様に粘着面にとまり動けなくなる
- エサがとれず、やがて餓死してしまう。
オオスズメバチがミツバチを襲うときに集団で行動するという習性と、危険が迫ったときに放出するフェロモンを利用した駆除方法です。
実際に粘着シートを用いた駆除の様子は、こちらの動画から確認できますよ。
まとめ
いかがでしたか?
この記事でお伝えした、オオスズメバチに関する重要なポイントをおさらいします。
- オオスズメバチは攻撃性も高く、毒も非常に強いスズメバチ
- オオスズメバチと他種のスズメバチを見分けるポイントは大きさ
- 駆除は決して自力で行わず、専門業者に依頼するべき
オオスズメバチに遭遇しても決して近づかず、駆除は専門業者に依頼してくださいね。
あなたがオオスズメバチに刺されることがありませんよう、心から祈っております。
それでは!
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