スズメバチの針の構造とは?何度も刺してくる攻撃性の高さに注意
投稿日:2024年4月1日
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「スズメバチの針ってどんな構造なの?」
「1回刺したら死ぬって本当?」
スズメバチの針の構造や、その使い道について解説いたします!
スズメバチの針は、注射針のように1本の細い管のみでできているわけではありません。
細い「刺針」の中にノコギリ状の「尖針」が納まった、特殊な構造をしています。
さらに針には「かえし」がついておらず、針を抜くときに相手の皮膚に引っかかりません。
そのため1回刺すと針が抜けずに死んでしまうミツバチと違って、何度でも刺すことができるんです。
刺されると大量の毒液が体内に入り、たとえはじめて刺された場合であっても、アナフィラキシーショックと呼ばれる重篤な症状を引き起こす可能性があります。
家のまわりでよくスズメバチを見かける…という方は、専門業者に現地調査や駆除を依頼し、一刻も早く安全を確保しましょう。
本文中ではさらに、スズメバチの針の構造や特徴、使い道について詳しく解説していきます。
万が一刺された場合の応急処置の手順についてもお伝えしますので、ぜひ最後までご確認くださいね。
スズメバチの針について正しく理解し、あなたの疑問が解消されましたら幸いです。
それでは参ります!
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スズメバチの針の構造
スズメバチの針は、「刺針」と「尖針」の2種類の針が組み合わさった構造です。
- 刺針:硬くて細い管状の針。毒のうにつながっている
- 尖針:先端にノコギリ状の歯をもった針
1本の刺針の中に、対となった尖針が背中合わせで納まっています。
相手を刺すとき、刺針の中から2本の尖針が飛び出してくるのです。
そして強靭な筋肉を用いて尖針を交互に動かすことで、皮膚の深くまで突き刺すことができるんですよ。
毒液は刺針の内部を通って、体内へと注入されます。
尖針の表面にも毒液が付着しているため、傷口のあたりにもべっとりと付着してしまうんです。
そもそもスズメバチの針は、卵を産みつけるために使用される産卵管が変化したもの。
そのため針があるのはメスの女王バチと働きバチのみで、交尾を行うオスバチには存在していません。
オスバチに刺されることはありませんが、オスバチが活動するのは9月〜11月の秋ごろのみ。数も巣の中で1割程度と少ないんです。
よって私たちが見かけるスズメバチのほとんどは、針をもった働きバチなんですよ。
特徴:何度でも刺すことができる
スズメバチの針の大きな特徴は、何度でも刺すことができる点です。
針に「かえし」と呼ばれる逆方向に向いたトゲのようなものがついていないため、相手の皮膚に引っかからずに引き抜けるんですよ。
仮にスズメバチの胴体から針を抜くと、一緒に毒のうや内臓も引き出されてしまいます。
抜けた後はミツバチと同じように数分で死んでしまうんです。
【なぜ刺すのか?】針の3つの使い道
スズメバチの針には次の3つの使い道があります。
- 相手を威嚇するため
- 攻撃のため
- 警報フェロモンを出すため
スズメバチが攻撃をする理由は、自分自身や巣を守るためなんです。
決して敵を見つけ次第むやみやたらに攻撃してくるわけではなく、エサの採集を妨害されたときや、巣に危険が迫ったときに針を使用するんですよ。
ちなみに、エサである昆虫を狩る際に針が使われることもほとんどありません。
そんなスズメバチの針にはどのような使い道があるのか?詳しくご説明いたしますね。
1.相手を威嚇するため
スズメバチは、巣に対する防衛本能がとくに高い生き物です。
その防衛本能の高さは、巣の入り口付近で監視役の働きバチが絶えず見張っているほど。
そんなスズメバチの巣にうっかり近づいてしまうと、働きバチが周囲を飛び回りながら、「これ以上近づくな!」と針を見せつけて威嚇してきます。
また、大アゴをカチカチと鳴らしたり、大きな羽音を出すことも。
さらに巣の周囲以外にも、エサとなる樹液が豊富な場所などでも威嚇行動をとります。
その場にいた昆虫や近づいた人間を追い払い、エサを独占しようとするのです。
2.攻撃のため
威嚇をしても外敵がその場から離れない場合には、毒針を刺して攻撃してきます。
スズメバチの攻撃パターンは大きく2種類。
1つは、相手に凄まじい勢いで突進し、ぶつかった瞬間に毒針を刺す方法です。
さらに、大アゴと足でしっかりと体を固定したのちに、毒針を何度も打ち込む方法もあります。
3.警報フェロモンを出すため
スズメバチの毒には、警報フェロモンとしての効果があります。
針は、その警報フェロモンを空気中へ霧状に散布するために使用されるのです。
警報フェロモンが放出されるときは、巣に石が投げつけられるなどして直接的な刺激があった場合です。
オオスズメバチなどは土の中に営巣するため、近くを歩いたことによる振動によっても危機を察知し、警報フェロモンを放出します。
また、この警報フェロモンの危険性は働きバチを集め、興奮状態にさせることだけではありません。
目に入ってしまうと、失明の可能性があるんです。
霧状になった毒液の一部が眼球に入ったらしく、激痛とともに両目ともほとんど開けていることができなくなった。
引用『スズメバチはなぜ刺すか』 松浦誠 p41
被害を受けたこの方は、防護服の顔部分にあった隙間から霧状になった毒が入り込んだようです。
防護服を着ていても油断できませんね…
スズメバチに刺されないためにできること
ここまでスズメバチの針の使い道についてご紹介してきましたが、「スズメバチに刺されないためにはどうしたらいいの…?」と気になっている方も多いはず。
スズメバチに刺されないようにするためには、とにかく巣に近づかず、刺激を与えないことが大切です。
とくに次の3つの行動を心がけてください。
- 黒い服装は避け、白い服や帽子を身に着ける
- 香水や制汗剤などのニオイが強いものは使用しない
- スズメバチが近くを飛んでいても、大きな声を出したり手で追い払ったりしない
スズメバチが刺しやすい手や腕、足、首、頭は皮膚を露出しないように注意しましょう。
遭遇したときは、低い姿勢でゆっくりとその場を離れてくださいね。
また、万が一刺されてしまったときに症状が重症化しないように、応急処置の手順を身につけておくことも大切です。
そこで最後に、スズメバチに刺されたときに表れる症状と、応急処置のやり方についてご紹介いたします。
スズメバチの針に刺されたときの症状
スズメバチの針に刺されると、刺された場所を中心に次のような局所症状が表れます。
- 痛み
- 腫れ
- 痒み
- 痺れ
この局所症状は2、3日〜1週間ほどで治ることがほとんどです。
しかしまれに、毒の中に含まれる成分によってアレルギー反応が生じ、以下のような全身症状が表れることがあります。
- めまい
- 吐き気
- 嘔吐
- 動悸
全身症状が重症化すると、アナフィラキシーショックと呼ばれる危険な状態になるんです。
アナフィラキシーショックを引き起こすこともある
アナフィラキシーショックは全身にじんましんがでたり、血圧の低下や意識障害、けいれんなどの命に関わる症状が表れている状態です。
「2回刺されないとアナフィラキシーショックにならないんじゃないの?」と思われる方が多くいらっしゃいますが、実は間違い。
体質的にすでにハチ毒に対するアレルギーを持っている方や、一度に大量の毒を注入された場合は、刺されたのが1回目であってもアナフィラキシーショックを引き起こす可能性が十分にあるんです。
刺されたらすぐに応急処置を
万が一スズメバチに刺された場合には、以下の手順に沿ってすぐに応急処置を行いましょう。
- ゆっくりとその場を離れ、安全を確保する
- 刺された場所を水で流し、よく洗う
- 指や爪で患部をつまみ、毒を絞りだす
- 抗ヒスタミン系のステロイド軟膏を塗る
- 病院へ行き、皮膚科・アレルギー科で適切な治療を受ける
毒を絞りだす場合は、こちらのポイズンリムーバーがあるとより効果的です。
口で吸い出すと体内に毒が入り込む危険性があるため絶対にNG。
ステロイド軟膏は、こちらの商品が価格・効果ともにオススメです。
ハチ毒にはアンモニアが有効と聞いたことがあるかもしれませんが、効果はまったくなく、むしろ炎症などを引き起こすためかえって危険なんですよ。
スズメバチに遭遇する機会の多い登山やキャンプに向かう際は、これらのグッズを必ず準備してくださいね。
全身症状が出た場合は、まずはじめに救急車を呼びます。
そして4の手順まで応急処置を行ったのちに、仰向けになりつつ両足を15cmほど高くした姿勢(ショック体位)をとりましょう。
まとめ
この記事でお伝えした重要なポイントを振り返ります。
- スズメバチの針は「刺針」と「尖針」から構成されている
- 1回刺したからといって死なず、何度でも刺すことができる
- スズメバチの針には「威嚇」「攻撃」「警報フェロモンを出す」の3つの使い道がある
針について知ることで、スズメバチの危険性について十分理解していただけたのではないでしょうか。
オススメの業者はみんなのハチ駆除屋さんです。
高所にできた巣の撤去はもちろん、1匹がうろうろしている…という状況でも対応してくれます。
たとえ1匹だけであっても、床下などの見つけにくい場所に巣ができている可能性があるため油断は禁物。
しっかりと現地調査をして巣がないか確認したのちに、駆除に取りかかってくれますよ。
あなたやご近所の方が刺されてしまっては大変です。
一刻も早く駆除を行い、安心して生活できる日常を取り戻しましょう。
それでは!
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